2014年9月8日 未届有料老人ホームに相続税ペナルティ

有料老人ホームは、老人福祉法によって施設名称や管理者などを都道府県に届け出ることが義務付けられています。

厚生労働者の平成25年10月末時点での調査結果では、全国の有料老人ホームのうち未届のものは 911件にのぼり、その前年の調査の 2.3倍に急増したということです。
また、この未届ホームの全施設に占める割合は、9.3%と 1割近くにものぼるのだそうです。

これら未届施設に関しては、管理のずさんさが想定され、いずれ入居者の不利益につながるのだと思います。

ここで強調しなければならないことは、不利益を被るのは、入居者にとどまらず入居者の相続発生に当たって、相続人も税法上の大きな不利益を被るということです。

平成25年度税制改正により、平成26年発生の相続から有料老人ホームに入居して空家になった自宅の土地に関しても、小規模宅地の特例が適用され、80%の評価減が可能になりました。

しかしながら、入居していた有料老人ホームが未届であった場合には、特定居住用宅地とは認められず、80%の評価減の対象とはならない、とされています。

有料老人ホームの入居時にはこの点を十分確認しないと、税負担はとてつもなく大きなものになる可能性があります。