2015年10月の記事

一人っ子家族で、両親が相次いで亡くなった場合、例えば父が亡くなって相続財産が未分割なまま、母が亡くなった場合、不動産登記が従前よりも複雑になっています。

 

一人っ子が父の相続財産をすべて相続登記し、母の相続財産を引き続き相続登記するという従来認められていた方法は、昨年の東京地裁・高裁判決からできなくなっています。
まず、父の財産を法定相続分で母と一人っ子との共有財産としたうえで、母死亡後に母固有の財産と、いったん共有持分とした父親財産とを一人っ子が引き継ぐという段取りになるのだそうです。
子が複数の場合には、第一次・第二次相続のいずれの場合にも複数の相続人がおり、遺産分割協議が成り立つので、上記のような面倒な手続きは必要ありません。これでは判決の意図するところがわからず、司法書士さんにも大変不評な判決です。

 

判決全文→http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/478/084478_hanrei.pdf

 

税務上は「相次相続控除」という仕組みがあるので、結果の税負担は同一であるようにも見えますが、例えば第一次相続の財産が基礎控除以下であって、第二次相続の相続財産が大きな場合では、税負担に差異が生じるのではないでしょうか。
第一次相続ですべて子が相続しておれば、第二次相続の税負担が少なかったはずなのに、共有持分となってしまったばかりに、第二次相続の負担が大きくなるのではと思います。

税負担の平等という観点からも、手続きに見直しが必要ではないかと考えます。

 

 

10月2日国税庁より、本人交付用の源泉徴収票や支払調書などには、マイナンバーを記載しないよう取り決めた旨の発表がありました。

国税庁HP
↓↓↓
https://www.nta.go.jp/mynumberinfo/pdf/mynumber_gensen.pdf

 

源泉徴収票は住宅ローンをはじめ各種ローンの申し込みや、奨学金の申請、保育所への提出など、「民」への提出の機会の多いものです。
これらすべてについて、マイナンバーのマスキングを施すなどの措置がなく第三者が書類を提出すれば、「情報漏洩」に該当するところでした。

今回のマイナンバー不記載の決定によって、上記リスクは軽減されることになります。

本人交付用で記載が不要になるのは次の書類です。
・給与所得の源泉徴収票
・退職所得の源泉徴収票
・公的年金等の源泉徴収票
・配当等とみなす金額に関する支払通知書
・オープン型証券投資信託収益の分配の支払通知書
・上場株式配当等の支払に関する通知書
・特定口座年間取引報告書
・未成年者口座年間取引報告書
・特定割引債の償還金の支払通知書