2013年1月の記事

「良いニュースと悪いニュースがあるけれどもどちらから聞きたい?」

こういう言い回しがあります。

多くの場合、悪いニュースのショックを和らげるための前置きとして使われます。

そういう訳なので、良いニュースも実は取って付けたようなものに過ぎません。

自民党は、祖父母の孫に対する教育資金贈与について、時限的に1500万円を上限として贈与税の非課税枠を設けることを検討しているそうです。

これを受けて昨日、教育関連の上場株が急騰したというおまけまで付いています。

しかし、これも冒頭に述べた「良いニュース」の部類に入るのではないかと思います。

相続税増税は贈与税減税とセットで税制改正の俎上に乗せられてきた経緯があります。つまり「悪いニュース」のもうひとつの側面としてこれまで登場してきたのです。

相続税増税について、さすがに民主党政権時の改正案をそのまま採用することはないのでしょうが、自民党政権も相続税増税に踏み切るのだと思います。

これから「悪いニュース」が待っていると覚悟すべきだと思います。

 

 

自民党税制調査会は7日総会を開催し、9日に各部会からのヒアリングを行い、10日、11日に主要項目について検討することを確認しました。

所得税・相続税の見直し、事業承継税制、金融証券税制が主要な論点になると言われています。

7日総会のペーパーを見ても、気になる所得税、相続税の改正については、昨年3党合意の文言が掲載されているだけで、新しい情報を得ることはできませんでした。 10日、11日皮切りの議論で大きな方向付けが固まると思われます。

あらかじめアナウンスされていた研究開発税制の拡充は、11日に予定される緊急経済対策に盛り込まれる予定とのことです。

また日経新聞の情報では、給与を一定割合増加させたり、雇用者数を一定以上増加させた企業に対して、法人税の控除を行う減税制度を検討しているそうです。

平成25年度税制改正大綱は、1月23日をめどにとりまとめることが予定されています。