2012年4月19日 マイナンバー法の資産税への影響

マイナンバー法のもたらす影響について何度か触れてきましたが、相続・贈与税への影響に関しては、現状ではさほど大きくないとの予測が立てられています。

マイナンバー法は、支払調書の提出が義務づけられているもの、すなわち「所得」の捕捉に関しては大きな影響を及ぼすものとみられます。

たとえば非上場株式の配当など、マイナンバー法によって名寄せされる予定ですので、配当所得の申告漏れなどはなくなって行くのでしょう。

しかし、個人間の非上場株式の譲渡など、支払調書の伴わない所得の捕捉には役立たないことになります。

また、調書の伴わない「資産」の把握は基本的にマイナンバー法の「枠外」と捉えて良いようです。

ただし、前述の非上場株式の配当に係る支払調書によって、「非上場株式の所有」そのものは捕捉されるので、相続等で申告漏れを指摘される機会は増えてゆくと考えられます。