消費税率の引き上げをふくむ、社会保障と税の一体改革法が、衆院特別委員会で審議されています。
消費税率の引き上げの帰趨は予断を許しませんが、消費者に価格転嫁しづらい小規模事業者や、いわゆる「下請けいじめ」で価格転嫁できない零細事業者にとっては死活問題です。
政府・民主党は独占禁止法を改正して、消費税の転嫁拒否やこれに類する行為も禁止することを検討しているそうです。 また、独禁法や下請法に違反する事実がないかどうかを監視するため、公正取引委員会や中小企業庁による、「転嫁状況の調査」も強化する意向だそうです。
なお、最終消費者への転嫁が難しい零細事業者を救済するため、現在の免税点1千万円を引き上げて欲しいという中小企業側からの要望については、これを受け入れないという方針だそうです。
立場の弱い企業が、しわ寄せを受けないような仕組みは必要だと思います。
しかし一方で、京セラ創業者、稲盛和夫さんの「値決めは経営である」という言葉を、もう一度かみしめたいと思います。もはや、どのような価格戦略で生き残るかを真剣に考えなければならない段階に入ったのだと思います。