平成29年度税制改正の中で、特に注目される項目のひとつとして、非上場株式の類似業種比準価額の計算方式の変更があります。
配当・利益・純資産の比重を1:1:1に変更し、分母を3にするというものです。
これでは、所得軽減の株価に対するインパクトが減少してしまいます。
さらに厄介なのが、持分のある医療法人の出資評価です。
大綱では言及されていませんが、利益:純資産の比重が1:1に変更され、分母が2に変わると、出資評価の減少効果が激減します。2要素以上ゼロにならない前提で、評価対象年度の利益をゼロとした場合、分母が4のときに比べて分母2では、出資評価は2倍に跳ね上がります。贈与税を払ってでも「出資持分なし」に移行しようとする医療法人のハードルが格段に高くなってしまうのです。今後の具体的な改正に注目したいと思います。
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