平成25年度税制改正では、事業承継税制の見直しが論点となるようです。
平成20年に導入されたものの、その要件が厳しすぎることで、事業承継税制は敬遠されてきました。実際この3年間で、相続税に関する適用累計数は、わずか348件にとどまっています。
財務省もこの状態を放置することで、制度そのものの存続が危ぶまれるとの認識から、来年度税制改正の論点に取り込む方針のようです。
ちなみに現在、経済産業省、中小企業庁から出されている要望は、以下の項目です。
①親族外承継も対象にすべき
②「役員」退任要件を緩和して、「代表者」退任要件へ
③雇用8割以上継続要件を、5年継続ではなく5年間の平均へ
④5年経過後に、猶予額を全額免除
⑤会社事業資金の担保となっている不動産も対象に
このうち財務省は③の5年間雇用要件について、問題意識を持っており、何らかの改正が行われる可能性があります。